綺麗な庭

わたしの救いの箱庭です。

2021-01-01から1年間の記事一覧

水中 #2

ぼやけた視界 きらり 鱗の光 慈愛 からだくねり うねり 視界の上に ゆるり 見て いくつもの揺れる柱 誰も思いつかないかたち 透明な許し 嬉しくて 泡が漏れて しまう

水中 #1

裸で泳ぐ 髪が水草のような 模様を描く 息がしたい 息をしたくない もうこれ以上 悲しくなりたくない 水底の砂の一粒一粒を慈しみ 涙で水位が少し 少しだけ上昇する 屈折した光が 浮いた肋骨に 模様を描く 水の中がおそろしいことが悲しい 然るべき目であな…

未定

葦がうねる 誰もいないところへ 私を隠す 渇き、切れた唇 傷で遊ぶレイキ 鳥の幽霊が エオルス 鳴く 遠く どこまでも いつまでも 肺だけが ヒリヒリと 焦げる 甘藻がうねる 誰もいないところへ 私を隠す 底のない 微睡み きっと溺れる けど は 針 皮膚 ふ ふ…

Covered inside

母胎から這い出る さようなら 神の国 渇いた喉が肺になる さようなら 神の国 致命的な残酷さを 僕らはたくさん飲み込んだ イメージした原風景には もう帰れないから せめて螺旋に潜る 母なる海では 永久に 神が泳ぎまわっている 全ては必然性のもとに 私は自…

土器の生成を実行する

プロトコル:Protopterus を実行します。 テクスチャ:Reykjavíkを表示します。 テクスチャ:Kostadinovを表示します。 テクスチャ:Nautilidaeを表示します。 アドオン:Morphologyを適用しています... アドオン:psychedelixxxを適用しています... Deinotherium…

楽園 庭 サナトリウム 母胎

深く横たわる歌声 銀と青のモアレ 夢のような水中の響き あなたが透明な白色雑音に沈んだら、私はあなたの骸で眠る。 愛すべき肌理は朽ち、真実だけが残る。 完璧な腸骨に包まれて、永久に睡る。 こわいことも、いたいところもない 鯨の頭蓋骨が最後の言語を…

もっとベッドの真ん中においでよ。 二人寄せる肩はやがて繋がり、まるで1000年前からそうだったかのように一つの塊になった。 滑らかな皮膚を撫でる。 ねえ、嘘をつかない本当の人

水没

水槽に世界を浸してみた みんな幸せそうに泳いでいる 大きな鯨が新しい王になった ばんざい ばんざい

土器

本能を愛とは呼ばなかった、あの頃を想って。

拡張

冬は獣 夏は虫 皮膚の拡張 精神と物質の調和 形態学 私は毎夜生き抜いている。 理由が分岐して靴になる、襟になる。 遺伝子を残すゲームのキャラクター。 できるだけ傷付かずに森を抜けれるように、新しい皮膚を。

雲が太陽を呑み、輪郭が線になる時。 或いは青天の霹靂。 草木は瑞々しく、最先端のサラダのよう。 土器を纏い、ランダムな一瞬の皮膚を手に入れる。 もし、私が神になったら、雷であなたを導くだろう。 確かな霹靂が、心の臓のひび割れが 綺麗な巻貝を壊し…

霹靂は去ったがやはり標高は高い。 あの日を凍らせ、削った雪がふわり。 残酷でもいい。 皮膚の拡大解釈。垂らすホース。 管内を流動するチャクラ、霊山の御加護。 壁画(或いはイコン)。 私を祀って。 未来の古代魚が空を堅く縫う。 私たちはもう間違わない…

分かつことは救済じゃないかもしれないけど、僕はあなたを在らせたい。 どんなにつらくても、どんなにくるしくても、あなたを在ることにしたい。

廊下

顔も知らない美大生が結婚した。 子を孕んだ。 なんの関係もない僕は、一度しか訪れたことのないその美大の廊下で、立ち尽くした。 顔料も喧騒も、体をすり抜けて消えた。 薄暗い廊下は、全くの無臭だった。 その美大生が今より少しだけ若い頃の映像を、無理…

古代生物を模したモビールに包まれて眠る。 自身が空っぽなのを隠すために、外側を飾る。 反吐が出るくらいくだらない話だ。

消えないね。 青と白がいいと思った。 僕もそうなれると思った。

右足が動かない こわい蛇に噛まれたから 嘔吐が止まらない みにくいきのこを食べたから もう私は目覚めない 綺麗な血清を歌えたから

映画

我々は水飛沫の軌道と同じく、ビッグバンの飛沫に過ぎない。 幸か不幸か、化学物質と電気信号により自我があるように思ってしまう。 ここは一つ、それをドラマティックだと解釈しよう。 君の視界に映るものが全て。 舞台裏が本当のフィクションだから。 僕た…

大切なものの数を数えようとする。 頭の中だけで展開している世界史。 正しさのメスで腹を裂く。 間違いを生み出す。 森に擬態した兵隊が花を手向ける。 それが嘘だってなぜ誰も気づかない? 可視光線では届かないものをなぜ愛さない? そんな時には目を閉じ…