波紋
醜い獣が1匹
水面の自分を殺そうと
飛びかかっては
溺れて死んだ
■
臓器も骨も
ぐずぐずに溶けてしまう
卑小な心臓は、それでも醜く動き続ける
くだらない
■
どこかで笑いあった記憶が白飛びして
青白い雪原になった
醜い私が痙攣の舞踏
あなたの皮膚に触れた
引き裂いてやろうと思った
でも、私は強く抱きしめることしかできなかった
どこにも行かないように
そのまま氷漬けにしてしまえ_____
...._______________
(叫び)
この腕からあなたが溢れ落ちてしまうというのなら
いっそ
殺して
巨大な空白を見上げる
真っ白な部屋の壁に体を打ち付ける
虚空の惑星に吐瀉物が流れ込む
息が吸えない 喉を掻き毟る
はやくわたしを
■
肌理を引き裂いて 答えを見せて
もう終わりにさせて
◯
低気圧 慈愛
正しいかたち
二人は凍り 久遠に擬態
繋ぐ手は祈り 解けないように
青白い風は 寒いからね
何を見て 何を捨てる
価値砕け 肌が溶ける
神の庭
吐く息は透明
また過ちが
やがて連なった
カンブリア
半透明の幽霊
ふと寄せる肩
やがて繋がった
最初の海で
「罪を纏って 果てを待とう」って
赦し合えたね
傷をなぞって
背骨を撫でて
全て隠して
水を飲もうね
嘘はつかないで