無題2
紫色の唇がいる。北半球の太陽は大体苦しい。
歩くにはそれなりの対応が取られる。ドアを開けるべきではない。
じかんというがいねんは空から降ってこない。ライドシンバルだけが天からの供物。
しゅうしゅうしゃらろん しゅいら
しゅうしゅうしゃらろん しゅいら
1人だけでこうしている。タカとタカは渓谷の上で戦う。それは穢れのないフルートの音のためだ。針葉樹に囲まれる。筋肉のこわばりを聞く。
ここではないところへ、移動していく。流れるように。供物は神へ贈るものだ。
懐かしい木の匂いを嗅ぐ、焦げ茶色のタンス。
子供の私はそこを駆ける。タンスを、椅子をすり抜けて。愛を、愛をちょうだいよ。
そこに居続けることが重要なのです。全てを知っている君達に問う。
果てしなく長い音楽を聴いて、白亜の森へ吸い込まれる。雪が降っている。眠りそうになるのをこらえて、耳を傾ける。いつまでも終わらない。遠くへ消えた。文字の左下が欠けた時、月と同じくしてコートの扉が開く。
果てが見えたら、そこへ行くよ。陽炎を追い越して走った君の背中を...
ああ幼い時の記憶。積み木?罪?僕は組み立てていく。月が消えた。
現実に頭をガツンと殴られた。必要があるのだ。湖畔でコーヒーをアルペジオでかき混ぜる。安心とは死と供物でできている。
獣道は螺旋を描き、地下へ消えていく。
眼前にはあられのようなビー玉。光ったり消えたりしながら戯れる。
崖を起点に視界は四方へ曲がる。いわゆる回転というやつ。もう二度と返らない鳥の街。
純粋無垢な少年を殺してしまえよ。ドーナツをかじった瞬間にかけらはかけらに成り果てる。穴はそこへいく?道化師のようなスカートを履く夫人。ピエロを見ているからなおさらおかしい。気づかせてやろうよ、だれか。
海と同じで音楽も泡立っている。強いエネルギーで波打つ君。いつまでも終わらないことに気づかせてやろうよ。
無事、時は鈍り、100年の幸せを約束した。
それがこの話のハッピーエンドというわけ。