2019-07-27 青白い灯台 巻き戻して欲しい。 誰もいなくなった。静かに、こっそり、しかし確実に。 「僕ももう帰らなくちゃ。」 どこに? 存在しないはずの過去に想いを馳せる。 コントラバスが轟々と呻る。冗談すら息をしていない。 バレリーナはあんなにも綺麗に回る。 僕は泣きながら胃の中のものを吐き出した。 巻き戻してくれないか。お願いだ。 明日があることなどなんの救いにもならない。 僕はただ純粋でありたかっただけなのに。