綺麗な庭

わたしの救いの箱庭です。

未定

葦がうねる 誰もいないところへ 私を隠す 渇き、切れた唇 傷で遊ぶレイキ 鳥の幽霊が エオルス 鳴く 遠く どこまでも いつまでも 肺だけが ヒリヒリと 焦げる 甘藻がうねる 誰もいないところへ 私を隠す 底のない 微睡み きっと溺れる けど は 針 皮膚 ふ ふ…

Covered inside

母胎から這い出る さようなら 神の国 渇いた喉が肺になる さようなら 神の国 致命的な残酷さを 僕らはたくさん飲み込んだ イメージした原風景には もう帰れないから せめて螺旋に潜る 母なる海では 永久に 神が泳ぎまわっている 全ては必然性のもとに 私は自…

土器の生成を実行する

プロトコル:Protopterus を実行します。 テクスチャ:Reykjavíkを表示します。 テクスチャ:Kostadinovを表示します。 テクスチャ:Nautilidaeを表示します。 アドオン:Morphologyを適用しています... アドオン:psychedelixxxを適用しています... Deinotherium…

楽園 庭 サナトリウム 母胎

深く横たわる歌声 銀と青のモアレ 夢のような水中の響き あなたが透明な白色雑音に沈んだら、私はあなたの骸で眠る。 愛すべき肌理は朽ち、真実だけが残る。 完璧な腸骨に包まれて、永久に睡る。 こわいことも、いたいところもない 鯨の頭蓋骨が最後の言語を…

もっとベッドの真ん中においでよ。 二人寄せる肩はやがて繋がり、まるで1000年前からそうだったかのように一つの塊になった。 滑らかな皮膚を撫でる。 ねえ、嘘をつかない本当の人

水没

水槽に世界を浸してみた みんな幸せそうに泳いでいる 大きな鯨が新しい王になった ばんざい ばんざい

土器

本能を愛とは呼ばなかった、あの頃を想って。

拡張

冬は獣 夏は虫 皮膚の拡張 精神と物質の調和 形態学 私は毎夜生き抜いている。 理由が分岐して靴になる、襟になる。 遺伝子を残すゲームのキャラクター。 できるだけ傷付かずに森を抜けれるように、新しい皮膚を。

雲が太陽を呑み、輪郭が線になる時。 或いは青天の霹靂。 草木は瑞々しく、最先端のサラダのよう。 土器を纏い、ランダムな一瞬の皮膚を手に入れる。 もし、私が神になったら、雷であなたを導くだろう。 確かな霹靂が、心の臓のひび割れが 綺麗な巻貝を壊し…

霹靂は去ったがやはり標高は高い。 あの日を凍らせ、削った雪がふわり。 残酷でもいい。 皮膚の拡大解釈。垂らすホース。 管内を流動するチャクラ、霊山の御加護。 壁画(或いはイコン)。 私を祀って。 未来の古代魚が空を堅く縫う。 私たちはもう間違わない…

分かつことは救済じゃないかもしれないけど、僕はあなたを在らせたい。 どんなにつらくても、どんなにくるしくても、あなたを在ることにしたい。

廊下

顔も知らない美大生が結婚した。 子を孕んだ。 なんの関係もない僕は、一度しか訪れたことのないその美大の廊下で、立ち尽くした。 顔料も喧騒も、体をすり抜けて消えた。 薄暗い廊下は、全くの無臭だった。 その美大生が今より少しだけ若い頃の映像を、無理…

古代生物を模したモビールに包まれて眠る。 自身が空っぽなのを隠すために、外側を飾る。 反吐が出るくらいくだらない話だ。

消えないね。 青と白がいいと思った。 僕もそうなれると思った。

右足が動かない こわい蛇に噛まれたから 嘔吐が止まらない みにくいきのこを食べたから もう私は目覚めない 綺麗な血清を歌えたから

映画

我々は水飛沫の軌道と同じく、ビッグバンの飛沫に過ぎない。 幸か不幸か、化学物質と電気信号により自我があるように思ってしまう。 ここは一つ、それをドラマティックだと解釈しよう。 君の視界に映るものが全て。 舞台裏が本当のフィクションだから。 僕た…

大切なものの数を数えようとする。 頭の中だけで展開している世界史。 正しさのメスで腹を裂く。 間違いを生み出す。 森に擬態した兵隊が花を手向ける。 それが嘘だってなぜ誰も気づかない? 可視光線では届かないものをなぜ愛さない? そんな時には目を閉じ…

トーラスとドーナツの違いもわからない僕は白痴でしょうか。 『在る』に、『無い』におまじないをかけた。 滞り無く進行する儀式。絡み合うトポロジー。 白鯨のような病床に銃口を向けた。 僕はただ、綺麗なものを見ていたいだけなのに。

清潔

古くからある模様 元素から借りた言葉 叡智と叙情 肉体が 脳髄が 流れる 鋭角を 捉えた スプーンのような朝は、もうやってこない。

骨のようなもの

骨のようなもの。 美しい曲線と直線。 有機的で機能的に見えるそれは、心の奥で静かに沈黙している。 骨、抜け殻、皮膚、器官、微生物。 形、部分、心象、象徴、道具。 僕の中に巣食うそれはなんだ。

花瓶と試験管

靴が脱げて冷えた足。 革命は失敗に終わった。 大通りに花が咲き、地下には雨が降り注ぐ。 装置は絶え間なく動いている。 赤黒いオイル。 なんて事のない、ただの作用だ。 なんで嘘をついたの? 箱の中に反響するまじない。 耐えきれずに自壊。 今日はもう寝…

スペクタクル

不恰好な車に乗って、 キックスクーターに乗って、 履き潰した靴を履いて、 ここから逃げ出す。 ここではないどこかへ。 スキップと音速のあいだの速さで駆ける。 虹色の景色が脳を吹き飛ばす。 鼻歌とスナック菓子。 無計画という重大で綿密な計画。 知らな…

おとぎばなし

白痴の少年はひとつだけ嘘をついた。 ねえ、観覧車に乗ってもいいでしょ? 母は僕の手を強く引っ張る。観覧車は僕と関係ない人を乗せ、僕と関係ないエネルギーで回転し続ける。滲む目に、観覧車はもうただの光の粒にしか映らなかった。 でも僕はこっそりカル…

Hestina

翅開く蝶の群像 醒めてく夜のヘルシンキ スプーンで掻き回せばいい 今はきっと触れられないから 目覚めは病院の蛍光灯のようだ リノリウムの床で 僕らずっと祈ってる たゆたうベッドの海で 僕らずっと祈ってる

フォグランプ2

君が君であること。僕が僕であること。 証明しようよ。 嘘ではないと、でたらめではないと言ってくれよ。 壊れてしまうから。 図書館を彷徨う僕は幽霊。 博物館を彷徨う僕は剥製。 ビル群を彷徨う僕はゾンビ。 霧の中で灯る光が嘘ではないこと、証明しようよ…

皮膚の下、つまり体の中身がうねる。 神経がぐにゃぐにゃ蠢いている。 痒くて気持ち悪い。 身体は硬い粘土のように愚鈍で、うまく動けない。そのくせ物質的な実感がない。(実感というものを認識する器官が機能していないのかもしれない) それならばと動かず…

孤高のけだもの

その動物には耳がない。 その動物には目がない。 その動物には心がない。 その動物には命がない。 きみはきっと幸せなんだろうな。

パレード、パレード! 列に流されて行く。わたしは小さい。 巨大な像。 アメリカ映画の高揚と非現実。

綺麗

幸せは美しい図形になって浮遊している。 僕も物理を間違えて浮遊する。 やっと生きることができる。 本当に綺麗なものだけを集めていられる。 飛ぶ鳥と風は混じり合って、水と草木は一斉に溶け出す。 僕は祝福の雪の中で微睡む。 名前も意味も置いていくか…

在るべき

はっきり言うならそう、乖離。 動物のわたしと人間のわたし。 互いが互いを憎んでいる。 (或いは、それらの化学変化が芸術なのだろうか。) 肉体と精神。 本能と理性。 欲求と知性。 つくづく嫌になるよ。 全部を均そう。0にするんだ。 目に見えないものは、…