綺麗な庭

僕の救いの箱庭です。

濁流

灰色の雨が世界に打ち付ける。それは兵器のよう、神話のよう。 届きはしない、掴めはしないんだ。 私が愛したすべてが、色づいて消える。 血は夢に及ばず、鋭角は街に消える。僕のものではなくなるように。 心臓から濁流が流れ出す。堰を切ったように溢れ出…

果物と共に、

民族学と民俗学。 架空の町のルーツを辿れ。 ほら、蝶々が飛んでいるよ。 シナプス蘇れ。 バーミリオンの屋根が陽光を受け、安寧を垂れ流す。人々はごきげんな服を着てドアを開く。 道には小綺麗な装飾品。広場では紙吹雪。誰もが春風のような笑顔をたたえて…

それはまるで11月のアレルギーのようで、6歳の時に見た高い空のようだった。 終わりを予感する。これ以上何も始まらないように。 戒めを彫り込む。それが自傷行為だということは火を見るより明らかだ。 新月に倣って0になることを約束する。君は君という直線…

無題3

ぐわぐわと波打つ体。逃れられない。 冷たい遠雷となって皮膚を穿つ。止められない。折りたたまれる四肢に神経があることを再確認する。それは筋肉の硬直する音だったのだ。 香る夢を後に、体はスパークする。込み上げてくる力を受け止める。カタルシスが言…

どうして

私はこの世界に生まれて、素敵なものを集めていたいだけなのに。

要するに人間は、愛しているものを愛しているのだ。ややこしいがそうなのだ。 人間には各々の愛しているものがある。それは味だったり、見た目だったり、抽象的なものだったりする。人間はそれらを心の底から愛しているのだ。 逆に言えば、愛の具体的な形は…

家具屋

家具とは幸せの象徴であり、それを二人で選ぶ時が人生のピークであると言えるだろう。 僕らは寒い冬にトナカイ模様のケーブルニットを着て家具を買いに行く。家具屋では暖炉が燃えており、世界と調和した明かりを灯している。 家具の世界へ。カーブ、角、脚…

アンダー

私が間違っていたとしても。 街に溶けていくよ。衣類だけ残して排水溝へ流れていく。笑う君を尻目にいなくなる。 高いビルが最後の宣告をする。それは神からのお告げ。 脳もどろどろになってしまうから、全ての意味が失われる。 これだけは忘れないで。自ら…

月光美術館はジャングル

いざ夢のジャングルへ... 緊迫感を持て、君の手を引く数多の金属音。赤子の泣き声に似た響音。立ち向かえ。 闇に照らされた石の廊下を照らす魔法。気づくのだ。 スコールスコール。ノイズへ。唇へ。 警笛。警笛。亜空へ。土器へ。 夜空に似た始まり。君のそ…

あの列車はうまくいけばネオ東京に行き着く。洗練されたそのアパートで鮮やかな虹彩はなにを視る?美しいスカーフを纏い、絶対的な形状を内包し、滑らかな出口を抜ける。 合理を求め情を交わし、スピリチュアルを食い充足を得る。 今日も少しずつ都市は重く…

かたち

鋭角でもない。円とも程遠い。 わたしの好きなかたち。 それはわたしの中を昇る。光芒を置き去りにして我先にと空間を切り裂く。極めてパーソナルな幻想。像。 ... ウガンダから安住の地を求めてこのソファの上に行き着いた。やあ少年、そこは一体どんな場所…

鯨(くじら)

くじら。まるで怪獣のように心を蹂躙する。成すすべもなく脅かされる脳みそ。 重機のような、兵器のような、神のようなその姿態。終末を予見させるかの如きその慈しみを、船はどう思っているのだろうか。私の皮膚は鈍くうねり始めた。鯨鯨鯨...

じっとりと湿った空っぽに近づいている。

無題2

紫色の唇がいる。北半球の太陽は大体苦しい。 歩くにはそれなりの対応が取られる。ドアを開けるべきではない。 じかんというがいねんは空から降ってこない。ライドシンバルだけが天からの供物。 しゅうしゅうしゃらろん しゅいら しゅうしゅうしゃらろん し…

せかいはすべてぼくのもの

地球を何周かして可愛い憂鬱に鈍感になった今、理性と野性は暗に溶け合っている。実はこっちにいるのだって一苦労なんだ。 増え続ける憂鬱のイディオムに花束を。 想えばなんだって手に入る。そう信じてやまない刹那の君が、日の下で笑えたらいいな。 シグナ…

ユングフラウ

君の中のユングフラウ。汚れてしまったユングフラウ。望郷のユングフラウ。 真っ白な雪が積もって、君は楽しそうに駆け回る。小さなムートンブーツもどきが二匹の小動物みたい。 この雪は君だけのものだ。 サンクチュアリを、君にあげる。 春が来て、雪は真…

無毒化

さて、私自身を解毒しよう。やりかたはいくつかあるはず。 夜中の音楽番組にだまされてはいけない。例えば、あちこちにある特殊な磁場が少しずつヒト科に影響を及ぼす。長い目で見たらそれは致命的だ。 食パン1枚に仕込まれたカテゴライザー。私はジャムとバ…

カーディガンを求める季節がまたやってきた。鹿の模様があるカーディガンを。 来るべき寒空を見据え、僕は然るべき準備をする。

樹海航海記

ノルディック柄のセーターのような気分になる。或いは、時化の樹海を航海するような、そんな気分になる。 いずれも私がコーヒーを一口すすった時の気分だ。 __一度、荒れた樹海で溺れたことがある。風は強く、波は高かった。大きな揺れで体勢を崩し、そのま…

ヒト科風情

あなたはマリーゴールドの花言葉を知ってる? そう言って君は引き金を引いた。さぞ銃口は冷たく、赤い飛沫は暖かかっただろう。 君がいなくてもしっかり地球は回っているし、相変わらず神様はちゃちなタトゥーの中で笑っている。 ところで(英語だとby the wa…

ざらざらとする心地

不潔な睡魔、くすんだ水色を想起させる。 散らばった破片を集めようとするが、体が動かない。 テレビジョンに映る砂嵐で前が見えないんだ! 沈殿する朧、吐き気が止まらない。 花は自らドライフラワーに、ツルゲーネフは墓石に腰掛けている。醜く積もるサヴ…

畏怖

とても漠然とした恐怖を覚える。 それは頑なな秩序を持って絡まっている。残酷な正義を孕んだうねりだ。走る車の群れはなにか別の生き物のように見えた。 テールランプは考え事をしている目と同じように虚ろで、僕が知らないことを僕が知らない思考回路で考…

鬱病の道化師

借り物の言葉で紡ぐ日々。 鏡に映るそれはピエロ以外の何者でもない。 スタンリー・キューブリックが拵えたキューブの中で目覚めて眠る。偽物のうさぎだけが僕を許してくれる。 「やあ、随分と髪が伸びたね。元気にしてる? なんやかんやあるけど、僕は幸せ…

堕ちゆく

堕ちゆくイカロスは何を思う? 太陽はそれを見て何を思う? 愚かしい本能は蠅から物理学者まで平等だ。 みんなが正しいことをするから、僕だけが間違い続ける。 手始めに太陽と踊ろうとしたと、そういうわけなんだ。本能のままにね。 叶わない代わりにイカロ…

意味

かけがえのない1?それは妄想だろうか、きれい事だろうか。 ペシミズムの海の果てに浮かぶ孤島。君達はその慈愛を受け止めることができるだろうか。 記号的な器に過ぎないのだ。 忙しなく蠢く1達は考えることをやめた。 リノリウムの床は僕らを待ち焦がれて…

ゼロへ

知らないところ。 高速道路の入り口。 食事をしないということ。 高層ビルをかいくぐった陽射。 とても怖いんだ。銃をくれ、必要なんだ。それしかないんだ。 常軌を逸した重さの空がのしかかる。(とても強い重力を感じる) 全部だ。前も後ろも中も外も過去も…

フレア、穏やかな嵐のような夢

太陽がいなくなって、月が生き返ろうとする頃、観覧車は深呼吸をするように動き出した。 視界が滲み、遊園地の明かりはビー玉みたいに見えた。全てがスローモーションだ。 明日なんてくるもんか、とメリーゴーランドの馬が嘶いた。 その通りだよ、君。 世界…

今の僕はただの動いている屍でしかない。 なんの意味も齎さず、白目で呆然としているだけの醜い姿。 殆どがもう駄目になってしまったのだ。タバコを吸って混ぜ物入りの牛乳を飲む。 生きることとは、人生とは、自分の存在によって世界に差異をつけることだと…

無題

ここにいて、どこにもいないような感じがする。体感。 ここは動物園だ。草木が鬱蒼と茂っている。 黄色い催涙ガスが熊を殺す。それはジャズのようなものだった。 やつらは大きくて賢い。そしていろんな色をしている。 海の中のやつらも現れた。小さくて冷た…

受容

絶望しているのかい?仕方ない、今日は絶好の絶望日和だ。 陳腐だね。可笑しいね。 神様はいないってわかっている、それだけで君は愚かではない。雨は何も拭ってはくれないし、芸術は沈黙している。 あったはずの昨日や、存在しない明日へのトリップ。映画を…